懸垂(チンニング)は、背中の筋肉(広背筋など)を鍛えるために効果的な種目です。また、男性の場合だと、数回はできないと恥ずかしい思いをすることもあるのではないでしょうか?

そこで今回は、懸垂の効果や正しいやり方、できない場合のトレーニング方法やコツについてレポートしていきます。

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効果とトレーニング方法

懸垂というのは、自宅トレーニングにおける上半身のトレーニングとしては欠かすことのできないものです。メインターゲットの広背筋、補助的に使われる大円筋、僧帽筋下部などを鍛えたい場合には、積極的に取り入れていきたい種目となります。

懸垂の効果とは?

懸垂によって鍛えられる筋肉は、主動筋として広背筋・上腕筋、補助筋として僧帽筋・菱形筋・上腕二頭筋などになります。持ち手(順手・逆手)によって鍛えられる筋肉が変わってきますので注意してください。

多くの場合、逆手での懸垂の方が反復回数が伸びるかと思います。

逆手での懸垂は、主動筋として上腕二頭筋・広背筋、補助筋として上腕筋・僧帽筋・菱形筋・腹直筋・大殿筋など、どちらかと言えば「腕のトレーニング」としての効果が大きくなります。

懸垂のやり方とコツ

懸垂の練習をはじめる前に、まずは正しい懸垂のフォームを意識する必要があります。

他の種目にも言えることなのですが、間違ったフォームでのトレーニングは、メインターゲットの筋肉を刺激できないばかりか、違う筋肉を使うことになるのでバランスの悪いスタイルになってしまう恐れがあります。

  • 順手が基本(逆手だと上腕二頭筋への負荷が大きくなる)
  • グリップは肩幅よりも広め(狭いと上腕二頭筋に効いてしまう)
  • 胸を反らせること(背中が丸まると肩甲骨が上手く働かない)
  • 胸をバーに近づけるようなイメージで引き上げる

上記の4点が、基本的な懸垂のチェックポイントです。

できない場合のトレーニング方法

筋肉には、筋肥大させるためには時間がかかるが、筋力をアップさせるためにはさほど時間がかからないという特徴があります。極端な体重過多でなければ、「3週間で懸垂ができるようになる」ということは難しいことではありません。

下ろす動作だけを繰り返して、必要な筋力をつけていく

懸垂の練習方法はとてもシンプルです。とにかく上記の4点を意識しつつ、ジャンプをしたり、反動をつけたりして、体を持ち上げた(胸をバーに近づけた)ポジジョンでキープしてください。

①ジャンプして引き上げたポジションをキープする。余裕があれば膝を曲げて足を組んでおくと体幹のぶれや反動を抑えることができます。

チンニング練習のスタートポジション

②可能な限り、ゆっくりと身体を下ろしていく。

チンニングでゆっくり身体を下ろす

③下まで降ろしきったら再びジャンプや反動を使って身体を持ち上げる。

チンニングスタンドの下にフラットベンチ

チンニングを行う場所(チンニングスタンドなど)の下に椅子やフラットベンチを置いておくと、身体を持ち上げるのが楽になります。とにかく懸垂の練習で重要なのは”下ろす動作”ですので、限界まで繰り返してください。

たったこれだけの動作でも、懸垂ができない人にとっては地獄の苦しみだとおもいます。

どのくらいの頻度でやればいいのか?

スタートポジジョンをキープできなくなったり、ゆっくり下ろすことができなくなるくらいまで繰り返せば、広背筋を中心とした懸垂に必要な筋肉に対して、十分な刺激を与えられています。

このトレーニングを週に1~2回ほど繰り返してみてください。持ち上げる動作を必要としないので、筋力がない人でも回数を繰り返すことができます。

筋力をつけるためには適切な負荷と運動量が必要になりますので、運動量を確保するためにも「下げる動作だけを繰り返す」というのは、とても理にかなったトレーニング方法になります。

伸張性動作(エキセントリック・アクション)が効果的な理由

片手懸垂の練習

上記のトレーニングは伸張性動作(エキセントリック・アクション)を利用した懸垂の練習方法です。筋力トレーニングには、短縮性動作(コンセントリック・アクション)と伸張性動作に分類することができます。

前者は、筋肉を短縮させながら働かせる動作、トレーニングで言えばウエイトを持ち上げる動作にあたります。後者は、筋肉を伸張させながら働かせる動作、ウエイトを下げる動作です。

意外かも知れませんが、短縮性動作よりも伸張性動作の方が、トレーニング効果が大きいことが確認されています。ウエイトをゆっくり下ろす、筋肉をブレーキのように働かせる動作こそが効果的に筋肉を刺激するためのポイントになるのです。

懸垂ができる人が追い込む場合にも

このテクニックは懸垂ができる人にとっても効果的で、限界までチンニングを実施した後に、上記の下げるだけの動作を繰り返すことによって、より背中の筋肉を追い込むことができます。

効果的なトレーニング方法ですのでぜひ試してみてください。

エキセントリックアクションは疲労が抜けにくい

懸垂ができるようになるためのには、とても効果的である「下げるだけの動作を繰り返す(エキセントリックアクションを繰り返す)」練習方法ですが、欠点として、筋肉痛が起こりやすく疲労が抜けにくいという特徴があります。

エキセントリックアクションには、「筋繊維が間引かれて使用される」という特徴があるため、一般的なトレーニングと比べると、筋繊維への負担が大きく、疲労が抜けにくくなるのです。

このことからも、トレーニング負荷とボリュームを考慮し、オーバートレーニングにならないように注意してください。

【まとめ】懸垂ができない場合のポイント

懸垂は体を持ち上げることで筋肉を刺激しているように思われるかもしれませんが、より筋肉に負荷がかかっているのは下げる動作の時です。懸垂がまったくできないのであれば、まずは下げる動作だけを繰り返してみましょう。

懸垂をする際には、全体重が懸垂に必要な筋肉(広背筋、大円筋、僧帽筋など)に集中します。痩せている人にとっては簡単なトレーニングでも、太っている人にとっては負荷の強すぎるトレーニングになる可能性があります。怪我には十分に注意しましょう。