自重トレーニングは負荷が弱いので毎日行わなければ効果が薄いといわれています。本当に自重トレーニングの負荷は弱いものなのでしょうか。そして、毎日行わなければ効果を実感することはできないのでしょうか。
ある意味正解で、ある意味間違いです。
自重トレーニングは自体重をウエイトの代わりにして筋肉を刺激するトレーニングです。当然、自体重には限界がありますし、ターゲットの筋肉に対して適切な負荷を与えるのは難しいといえます。
しかし、自重トレーニングだとしても筋肉に対して大きな負荷をかけることは可能です。正しく筋肉を刺激できていれば毎日トレーニングする必要はありません。むしろ毎日トレーニングしてはいけません。
今回は、低負荷でも筋肉に大きな刺激を与えられるスロートレーニングとバリスティックトレーニングについての解説を交えてレポートします。
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自重トレーニングだから効果がないとは限らない
まず自重トレーニングがウエイトトレーニングに比べて楽だと思っているのであれば考えを改めてください。自重トレーニングは高重量を扱うトレーニングに比べて安全性は高いものですが、決して楽ではありません。
低負荷で筋肉を刺激するためには苦しみに耐える必要があります。
自体重でのトレーニングをより効果的にするためのテクニック、スロートレーニングとバリスティックトレーニングについて最も基本的な種目でもある腕立て伏せ(プッシュアップ)を例にとって解説します。
スロートレーニング
筋肥大をさせるためには、大きく分けると物理的ストレスと化学的ストレスという2つの刺激が重要です。最も筋肥大に効果的とされる「8~10回挙げられる重量で行うトレーニング」というのは物理的ストレスと化学的ストレスのバランスがいいと考えられます。
科学的ストレスを与えることに特化しているのがスロートレーニングです。
スロートレーニングは筋肉を絶え間なくゆっくり動かすことによって代謝物を蓄積させることによって起こります。
スタートポジションは、肘をしっかり曲げて身体を沈ませておきます。

ゆっくり肘を伸ばしていきます。この際、肘を伸ばしきらないことがポイントになります。テンポの目安としては、「ゆっくり3秒で上げて、3秒で下げる」のが基本になります。ターゲットの大胸筋を意識しながら負荷を抜かないように注意しながら行ってください。

10~15回程度を3セットが目安です。筋トレ初心者の場合、正しくできていれば10回もできないはずです。1セット目と3セット目が同じ回数できてしまうようであれば「間違ったやり方」である可能性が高いので注意しましょう。
バリスティックトレーニング
バリスティックトレーニングはスロートレーニングとは真逆で、「一気に加速して瞬間的に大きな負荷を与える」テクニックです。1回1回を全力で行うことがポイントになります。
バリスティックトレーニングを活用すれば負荷の強いトレーニングが可能になります。しかし、強い負荷がかかるのは一瞬なので、これだけで筋肥大をさせるには不十分です。そこで、バリスティックトレーニングの後にはスロートレーニングを組み合わせることがおすすめです。
ただし、一瞬とはいえ大きな負荷がかかるトレーニングですので、怪我をしている時にはやらないでください。
肘を直角に曲げて身体を沈ませます。

両手で身体を跳ね上げます。一気に加速させることがポイントですので、全力で行ってください。

10回2~3セットが目安になります。
バリスティックトレーニングの後は、1セットだけでもいいので同じ筋肉を刺激できるスロートレーニング(例:ジャンピングプッシュアップであればスロープッシュアップ)を実施することをおすすめします。
【まとめ】自重トレーニングのポイント
自重トレーニングで効かせる為にはテクニックが必要
ウエイトトレーニングでも同様ですが、筋肉に効かせる為にはある程度のテクニックが必要不可欠です。
筋トレ初心者であればスロートレーニングがおすすめ
はじめて筋トレをする場合や、久しぶりにトレーニングを再開する場合にはある程度のリハビリ期間が必要です。その場合、自重でも効かせることができて怪我のリスクの少ないスロートレーニングをおすすめします。
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